序章

「あっ!」
ある少年が叫んだ
彼の定期券の期限が切れたのだ。
「定期更新してくる」
そういって少年は家を出た。


「Mymother」
ある外国人は自分の母親に会いたがっていた。
会社での差別
心無い人々の無神経な発言が
彼の心を蝕んで行くのだった。
「go home」
彼はそういって社員寮を出た。


 「ふぅ・・・・」
ある老人がため息を漏らした
最近の若者は何も分かっちゃいない
さあ、今日も駅のホームに捨ててある空き缶を拾おう
「いってくるよ」
彼は仏壇に手を合わせ家を出た。


第一章
〜春〜

「今日は小春日和だな・・・・」
ある少年は家を出た。
昨日まで寒かったけど今日は動きたくなる天気だ
そう思いながら少年は三田駅に行こうとしていた。
三田駅の裏口へと続く路地
その路地へ行くための交差点
「ちっ」
少年は舌打ちした。
何で毎回俺の時にばかり、信号は赤になるんだ。
少年の心の愚痴が聞こえたか
ある外国人の人が、押しボタンを押してくれた。
「よかった」
少年は外国人の後ろに並んで信号が青になるのを待っていた。
少年は携帯電話を見る。
10時24分
その少年を後ろから見ている老人がいた。
その老人は「最近の若者はすぐに携帯を見る・・・いかんのぉ・・・」
と思っていたが口に出すことは無かった。
信号が青になる。
ある外国人を先頭に少年・・・老人と続き路地裏に入る。
少年はもう一度歩きながら携帯を見る。
10時25分
昼までに帰れるかな?
そう少年が思ったときだった。
3人の男の目の前に突如光の幕が現れた。
そしてその3人は光の幕に飲み込まれた。
まず最初に目が見えるようになったのは外国の人だった。
彼は残りの2人を起こした・・・
「ここは・・・・」
「どこじゃ・・・・」
少年と老人はほぼ同時に声を発した
「私にもわかりません・・・」
外国人はため息をつきながらいった。
3人はあたりを見回す。
レンガ造りの家、城、道など・・・・・
まるで中世ヨーロッパを連想させるかのような世界だ。
「中世に・・・・きちまったのか?」
少年は外国の人に問う
「わかりませんが・・・・その可能性はあると思います・・・」
その一言に対するように老人は言った
「百歩譲って中世の世に来たとしよう
しかし、ここは日本だ。中世の日本にこんな光景はないじゃろう」
老人は少し胸を張った。
「じゃあ、ここはどこだよ」
腹を立てたように少年は尋ねた。
「これだから最近の若者はいかん・・・
ワシの若い頃はもっと・・」
その続きをかき消すように少年は
「そんなことは聞いちゃいない!
今俺が聞きたいのはここがどこかって事なんだよ」
老人は少し怒ったように
「もっと落ち着け、落ち着かんか。やはり若者は・・・」
「うるさい、さっきから若者若者って言いやがって
テメーが俺たちの何を知ってるって言うんだ
早く俺の質問に答えろ、答えられないんだろ
どうせお前は俺たちにケチしかつけられないんだもんな!」
少年は怒っていた。
その時外国の人が口を開いた。
「みなさん・・・今はそんなことしている場合じゃない・・・
まず・・・ここを出る方法を・・・考えなければ・・」
少年と老人はまだ目をニラみ続けているが、
「分かった」
とだけつぶやいた。

〜レンガの道〜

突然謎の光に襲われた
外国人
少年
老人
その3人が行き着いた場所はレンガで作られた道のある場所だった。
正式には
場所のはずだった・・・・・
3人はとりあえず食料の確保そして、眠る場所の確保をしようとした。
レンガの道を少し進むと、山のふもとのような所に出てきた。
「やった、このあたりには果物の木がたくさん生えていて
木の実も美味しそうに生えているじゃないか」
少年は嬉しそうに叫んだ。
「この洞窟なら3人くらい余裕で寝れるぞ」
老人が手を振りながら2人を呼ぶ
「ここらにある枯れ木で火が熾せる・・・・」
外国人はほっとした。
洞窟の中に3人は入り火に当たっていた。
少年は携帯を開いて驚いたように
「えっ?」
と小声で叫んだ。
老人は
「また携帯なんぞ・・・・」
とつぶやいていたが外国人は無視して
少年に何が起きたのか尋ねた。
少年は言う
「よく見てくれ・・・・ここ・・・・携帯の・・・・・時計が・・・・」
外国人は少年の携帯を覗き込んだ
少年の携帯があらわしていた時刻
25:63
「バグ・・・かな・・?」
外国人は考えた。
外国人はハッとして、自分の腕時計を見た。
少年の携帯はデジタル表示
自分の時計はアナログ表示だから、そんな馬鹿げた表示は無いと思っていた
外国人の腕時計は
針が猛スピードで回転している
「だめだな・・」
老人は少しニヤっとした。
「ほら・・・最近の若者はやはり機械に頼りすぎている・・・」
そして二言目には、
「だから若者は・・・」
その時・・・・3人の目の前に
上半身は人下半身は馬の生物が現れた
「おまえはいったい何者だ!!」
少年はそいつに問うた。
半獣は
「それどころではありません
昔この町では空から光が現れ、その光がこの国家を
乱し悪魔の破滅になるという言い伝えが昔からあったのです。
そのことが現実になった今、町の人々は
あなた方の命を探しています。」
と重い口調で話した。
「なに?俺の命を狙ってるだと?」
「はいそうです。」
「ココハ、どこですか」
「希望と絶望が混沌する町クラリーズシティのはずれです」
「どうやれば帰れるのじゃ?」
「分かりませんが、おそらく空から来た=空へ行けば胴でしょうzz」